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恋人はスーパースター
第2章 如月隼人の一日
「隼人くんのその、誠実で純情っぽい容姿に、ファンの子は、みんな騙されて…ブツブツ」
「うっせぇーんだよ!!!!」
ガンっと、運転席のシートを蹴っ飛ばすと、マネージャーは、シュンとして、大人しくなった。
RRRRRRRR
樹の携帯が鳴り響く。
「…はい。あ、柚?今、起きたんだ。おはよう」
樹の表情がみるみるうちに、デレッと締まりがない顔に変わっていく。
「昨夜はごめん、俺が遅くなって疲れてたのに、柚に無理させた」
(おいおい、抱いたのかよ、妹を!!!一緒に暮らしてて、やりたい放題だな、羨ま!!!!)
樹の家庭は、少々複雑すぎる。
柚葉とは、血の繋がりはなく、特殊な環境で兄妹として育ったが、最近はお互い、恋愛対象として、見ているらしい。
それは隼人には、どうでも良いことで、例え、禁断の恋をしていようと、樹を尊敬する気持ちが、薄れることはなかった。
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