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恋人はスーパースター
第4章 友達として、出来ること…
駅の構内に響き渡った柚葉の怒声。
びっくりした顔で、二人が振り返った。
柚葉は、チケットに目をやる。
「どうしたの、それ?」
「えっ、自力で取ったんだよ!!!」
二人の苦しい言い訳に、失笑する。
「はっ?自力で取り上げたんじゃなくて?」
次の瞬間。
「「ひっ!!!」」
柚葉は、二人の手首をねじ曲げた。
その怪力に、二人は、顔を歪める。
「…っ、痛いよ!離してよ!」
「チケットは、いらない!!一夏は、今、どこにいるのか、教えな!!!!」
いつも大人しそうな柚葉の態度とは、違い二人は、恐怖に戦く。
周りは、知らん顔して、三人の前を通りすぎていく。
しかし、騒ぎを嗅ぎ付けた、
車掌らしき人が見かねて、こちらへやってくる。
「…公園の公衆便所…」
奈々子が、ボソッと、呟くと、柚葉は、二人の手首を離した。
「二度と一夏に関わるな!!!一夏を虐めたら、わたしが許さない!!!」
思いきり叫ぶと、柚葉は、一夏の元へと急いだ。
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