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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第11章 二夜の過ち
キスだけで凄く気持ちがいい、体が敏感になってゆく。巽さんの時のように、キスだけで欲情している私。
奪うようなのに優しいキス、先を促すような、催促するような舌の動き。頬に両手を添えられ、労るように撫でられるの。
「……ぁ……ぁ……」
「奏多……愛している……奏多……」
「……ぁ……」
聖さんの気持ちが大きすぎて言葉が出ない。口に出そうとしても、漏れるのは小さな吐息と、快感の甘い声だけ。
顔が綺麗とか、優しいとかじゃない。その言葉の重みと私を見つめる本気の瞳に、私は無抵抗で受け入れてしまう……聖さんを。
「これ以上痕は残せないね」
「……ぁ……それは……」
「付けないから心配しないで奏多」
頬の手が下に滑り、まだハッキリと残る痣の一つ一つに触れられる。指の後に来るのは聖さんの唇。触れ、そして少しだけ舌で舐めるだけで、痣を残したりしない。
「翡翠色の浴衣が痣を隠していたよう。目立つ色は隠すのに適しているからね」
「聖さんが……選んだと……」
「……そう。
隠すと共に奏多に似合う色。そう考えたら、自然に翡翠色を思い浮かべていたよ」
胸元の合わせギリギリに唇が這う。合わせに沿って下る唇に、焦れったさを感じてしまうのは、私が聖さんに対して欲情しているから。
はっきりと分かる秘裂の疼き。唇が肌に触れるたびに、子宮がキュッとするの。もっと触れて欲しい、沢山快感が欲しいって……。