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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第12章 聖と巽

◇◇◇
聖さんは仕事を残しているからと、部屋に戻ってしまい、私はまたこの客間でボーっとしている。
でも、ここから見る庭が綺麗で、お手伝いさんが何度かやって来て『寒いから』と言ってくれるんだけど、私はずっと庭を見ていたい気分なの。

(こうしていると、三科さんのことも、聖さんのことも、巽さんのことも全て嘘のよう)

紅葉色づく庭……うんん、庭園って言ったほうがいいのかな? 広く手入れされた木々に川が流れる音がする。昨日も、一昨日も、落ち込んでいて、気づかなかった。でも今日は少しは気分が晴れたみたい。

(聖さんのせいかな?
あんな……何度も『愛している』と言われて私……)

自惚れているわけじゃない。自分の立場はしっかり理解しているつもり。
そう夢。たった数日間の夢よ。私なんかじゃ釣り合わない人だものね。それとも、疑問に半分くらい答えが出たから楽になったのかな? 聖さんと巽さんが私に拘る理由(ワケ)を知った。聖さんから要点だけの悲しい話もあったけれど、それを聞いて逆に親近感が湧いてしまったみたい。

(辛い子供時代の話。
親から離され勉強ばかりで、目立つことはしない。それが聖さんの話だった)

こんな家に産まれると、辛い思いしかしないの? こっちに戻った時には、お母さんは離婚して居なかったなんて……私だったら耐えられそうにない。
少し言葉を濁した部分もあったけれど、話を聞いていて、私は悲しい気分になった。……聖さんは『もう昔の話』と笑っていたけれど。

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