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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第13章 付き合ってみる?
奏多も気が抜けたのか、俺の横でペタンと座っている。それにしても聖の趣味とはいえ、奏多の浴衣姿はいい。……薄くなった首元の痣は論外だが。
ふと、手を伸ばしたくなる。その痣がある首元へ……。
「巽さん?」
「……早く消えればいいな」
「そうですね……」
首元に触れる瞬間、奏多はビクッと身を縮ませたが、それはほんの僅の間で、後は俺の自由にさせてくれる。一つ一つ指で触れるアイツの痣、少し悲しそうな顔をした奏多だが、なにも言うことはない。
「守るさ。必ず奏多を守ってやる」
「もう会えない人だと思っていたのに、会えて守るとまで言ってくれるんですね」
「奏多が気づかないだけで、俺は奏多の近くに居るんだよ」
「私の近く?」
「そうだ、だから心配すんな。聖とも力を合わせて、絶対に余計な手出しはさせない、もうこれ以上は奏多に傷一つ付けさせはしない」
「巽さん……」
「だからそんな顔するなよ」
名残惜しいが触れていた指を離し、変わりに身を起こして奏多の唇に唇を重ねた。
「……ん……」
「……はぁ、奏多……」
重なった唇から舌を伸ばせば、おずおずながらも奏多の唇が開く。躊躇わずに差し込む舌、奏多の舌を絡み取り吸い上げれば、片手で俺の服を掴みキスに応えてくれる。
舌先で奏多の舌の形通りになぞると、少しだけ震える奏多の体。このまま先に進みたいが、いかせんこの時間では誰が来るか分かりやしない。過ぎない程度で離す唇。それでもキスの余韻で頬を上気させる奏多に、俺の体のほうが反応しそうになってしまうだろ。