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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第14章 誤解が溶けた愉悦な夜
◇◇◇
やれやれ、昨夜は奏多にしてやられた。まさか奏多があんなことをするとは……我慢が効かなかった俺も俺だが。でもな、好きな女にあんなことをされて、堪えられる男が居るか?
(寝ている姿は純真無垢だが、とんでもないものを秘めてやがる)
俺は先に目覚めたが、奏多は未だ眠りの中。朝日が入り見える奏多の白い肌は美しい。……このまま襲ってしまいたいほどに。
(少し睫毛が長めだな、素っぴんは初めて見たが、化粧をするよりこのままのほうがいい)
あの頃に戻ったような奏多の顔を見ていれば、身動ぎする奏多の体。そろそろ目が覚める頃か? それともまた無意識なのだろうか?
(っ! 俺にくっつくのかよ。押しつけられる胸が欲情を煽るんだが……)
昨夜があれだ、俺としては全然足りん。それでも奏多の行動に、毒気が抜かれてしまったんだから仕方ない。素直に寝るほうを選んだ俺だが、少しは未練があるだろ?
(人の気も知らないで、ぐっすりだからなぁ)
はっきり言えば、俺は殆ど寝ていない。こうして一緒に居られると、悶々と一夜を過ごしたと言えばいいんだろう。やりたい盛りは過ぎたと思っていたが、奏多に限って言えば、その枠に当てはまらん。これは俺の気持ちが大きいせいだと理解はしている。
「…………」
少しだけ布団をズラせば、横向きで眠っている奏多の白く艶かしい肢体。触れられない俺は拷問でも味わっている気分にさせられるぜ。無垢な女に手を出す趣味はないんだよ。