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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第15章 社長息子と社長息子のバトル?

「でも着替えとか、日常で使っている物とかありますし、帰らないわけにはいかない」
「それも分かるが、ある程度だったら俺たちが用意出来るんだ」
「じゃあ、私はどこに行けばいいの?」
「これが問題なんだよな。聖の家は社から遠い、通勤するにも支障がある。奏多、車は?」
「ないです」
「ではますます無理だ」
免許はあるけれど、交通網がしっかりした場所に住んでいるので、車なんて必要ないと思っていたの。
聖さんの家から会社まで……。車でも一時間はかかったのに、交通機関だったら何時間? その前に会社に行ける路線があるのかも分からない。
「色々と込みで聖と話し合うしかないか。気は進まんが」
「見つかっていない可能性は?」
「半々。どちらにせよ、あまり分がある可能性じゃないな」
「……そう」
私、どこに行けばいいんだろう? 新社会人で貯蓄も少ないから、ワンデイやウイークリーマンションなんて使えない。それよりも、家から持って来たい物もあるし、はやり一度は帰りたいよ。
「どうしても帰っちゃ駄目? 欲しい物だけ持って来るでもいいの」
「一時的なら……。というより今日中なら、俺が付いていてやるし、奏多の家にも行ってやれる」
巽さんと一緒に?
どうしよう、今でも迷惑をかけているのに、更にお願いするなんて、私には出来そうにない。だけど私一人では行かせてくれない雰囲気。……困ったよね。

