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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第15章 社長息子と社長息子のバトル?

◇◇◇
奏多にはああ言ったが、本当は俺も困っている。俺のマンションという手もあるが、今の奏多をマンションに入れるわけにもいかずなんだよ。

(可能なのは、急遽別のセキュリティがしっかりしたマンションを借りるか、ホテルに滞在させるか……もしくは聖のマンション)

長期になるかも知れんのに、ホテル滞在は無理があるだろ。聖のマンションは俺が承諾したくない。
こんなことがあったんだ、聖がまた奏多に生出ししたらと思うと、やりきれないんだ!

「一番は数日はホテルで我慢して貰い、手配が済んでから別の場所に移る……か」
「巽さん、三科さんのことは私の問題なんです。それに二人の力を借りるのは少し……」
「危険があると分かっているのに、はいそうですかと手を引けるか」
「でも、ホテルや別の場所の手配となると、かなりのお金がかかるし、私そこまで貯蓄はないですから」
「それこそ俺と聖が手配するから心配すんな」
「だからそれが……!」

奏多の気持ちも分からなくもないんだが……。急に俺と聖がバックに付くリスク。守るだけではなく衣食住までとなると、奏多でなくとも遠慮したくなるよな。揃って妥協しないのは目に見えている。

(どう言えば、奏多は納得するのか……)

その前に聖と意見が合うかがまた問題ときた。今回のことを俺は許す気にはなれず、少からず聖と言い争いにはなるだろう。それを踏まえて、奏多の居場所問題。聖は間違いなく自分のマンションって言うと俺は思っている。

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