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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第15章 社長息子と社長息子のバトル?

操作出来るようになり、私はすぐさま通知をチェック。でも……。

「入って……ない」

着信もSNSも、朝陽からは一つも無かった。これだけ仕事を休んでいたら心配してるんじゃ、そう思っていた私は少し落ち込み中。だって一番の友達だと思っていたから。

「……だよね。会社の外は関係ないよ朝陽には。会社の同僚だもん」

自分で言って更に落ち込みそう。朝陽だってら心配してくれる、そう思っていた私の勘違いだったみたい。
ため息を吐きながら充電器を抜いてバックの中へ、またスマホは切れるとは思う、でも切れたままでもいいと思う私。ちょっとだけブルーだわ。

「これでいいよね」

バック一杯に物を詰め込み、私は蓋を閉じてしまう。もっと持って行きたい物はあるよ、でも数日ホテルだったら邪魔になってしまうから、私はここで止めた。

重くなったバックを持ち、家に鍵をかけて外に出たけど、聖さんと巽さんの言葉が忘れられず、私は周りを見回してしまう。

(特に誰も居ない)

私のアパートは、日中そこまで人通りが多いわけではないから、人が通ればすぐ分かる。今は誰も通っていなく、少し離れた場所に聖さんと巽さんの車が見えるだけ。

(杞憂だったのかな?)

三科さんが家にまで来るって。そもそも三科さんが私の家を知っているのかすらあやふやな話。用心に越したことはないよ。だけど居心地がよいこの家から離れることに未練が残るの。

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