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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第17章 巽の本気
「お、多い」
「ん? これくらい普通だろ。昼を控え目にしてるから、夜はガッツリなんだよ」
「巽さんがダイエット?」
「自主的なカロリーコントロールだ。ほら、食った食った」
「わっ……う、うん」
こんなに細くて筋肉質なのに、カロリーコントロールするんだ。それとも体格作りの一貫なのかな? 巽さんって、見た目は本当に細いの、女性ですら憧れるくらいの細さ。でも脱げば……。
(お、思い出しちゃった)
慌てて私の分であるバーガーをパクリ。……うそ、これ凄く美味しい!
溢れる肉汁とトマトが混ざり合い、後から来るチーズの風味、野菜も多く、とてもチェーン店では食べられない味なの。
「うわー、こんな美味しいハンバーガー初めて」
「こだわりのバーガーだからな。バーガーだけじゃない、ポテトやサラダ、チキン全てだ。思いっきり腹が減ったら、いつもここに来てる」
「巽さんってジャンクフード好き?」
「時と場合によるぞ。
だがジャンクフードや居酒屋、バーなんかも好む」
そう、私って巽さんのプライベートは殆ど知らない。いきなりホテルだったし、その後は聖さんの家。知っているのは、スポーツタイプの車が好きなことくらい。こうやって付き合って見ると、私と同世代なんだって実感できる。
飾ることなく年齢相応。社内でのあの言い方は驚いたけど、あれは必要だった、そう思う。……三科さんを退けるために。