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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第17章 巽の本気
「これからどうする?」
「これからですか?」
「あぁ。酒とか入るなら、車を置いて来ないと駄目だろう。別の場所ってのもあるが、これからだと遅い時間になっちまう」
「車……そうですよね」
「俺は奏多の家でもいいがな」
「……へ? 私の家ぇー!? 昨日行ったばかりで、模様替え最中……」
「一人でやってるのか? 重い物とかどうしてる」
「動かせないので、動かせる物だけ」
「聖任せで俺は内装まで知らんからな。手伝ってやるよ」
「えぇーー!?」
昨日住み始めた家に、今日早々と男性と一緒に帰る!? 私の家って、巽さんに都合がいいもの?
そりゃ、変な場所に行くよりは、私の家のほうがいいけれど、いきなりの男性同伴は噂にならない?
「その……昨日の今日なので、まだ自分の家という実感がない感じなのに、二日目で男の人……」
「確か奏多の家の物は、回収し搬入したと聞いているが?」
「私の持ち物より、新しい物のほうが多くて」
「前は本当のワンルームだったか。聖が選んだのは倍の広さだった……というか、俺も同意したが」
「巽さんも知っていたんですね」
「数件ほど物件候補のコピーを見せられたんでな、一番よさそうなのを聖には言ったさ」
「私には広すぎるけど……」
「そうか? 俺のマンションのほうがまだ広い。ついでに言えば、聖のマンションは更に広いな」
「えーと……価値観の違いです。私では前が普通だったので」
「そうきたか。家だけは子供の頃から広い場所に住んでいたからなぁ……」