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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第19章 奏多の本気
「なにそれ、全部あんたの勝手じゃない!!」
「…………」
朝陽が三科さんに怒鳴っているけど、私は怖くて一言も言葉が出ない。近づかれて分かったけど、その目は血走り周りはなにも見えていない。見えているのは……逆恨みされた私のみ。
「初めから大人しく言うことを聞いていれば、こんなことにはならなかったんだ! そうだ金森さん、あんたでもいいぞ。いっそ二人揃って相手をしてやろうか?」
「冗談じゃないわ。あんたみないのが、私は一番嫌いなの! 自分勝手で我が儘で、意思が通らなかったら実力行使。それって最低な考えよね」
「俺みたいのが居るから、世の中上手く回ると思わないのか? 他の女は、ちょっと誘っただけでノコノコ付いて来たぜ? 大して魅力もなにもない女だったがな」
なによ……それ……。
あの爽やか笑顔の裏で、女を誘って遊んでいた。しかも言うに事欠いて『魅力もなにもない』なんて、どうして言えるの!?
みんな綺麗な服を着て、時間をかけて化粧して、少しでもよく見せようと努力しているのに、ただやればそれで終わりみたいな言い方……これが三科さんの本性。朝陽じゃないけど最低な本性。
「なんとか言えよ夏目さん。それともベッドの中でしか言えないのか?」
「……なっ!?
三科さん、あなたと一緒にしないで! 私は初めから三科さんには興味がないと言ったはずです!」
「女は皆そう言う。興味がないとか言いながら、男を品定めしているのが女だろ?」