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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第20章 ほんとのこと

暫くの間様子を見ていたけど、包帯から血が滲むことはなく、本当に水と湯上がりで血が多く見えただけだった。一安心すれば沸き上がる疑問、私はそれを質問していいの?

「……おかしいだろ」
「……巽さん……」

先に口を開いたのは巽さんのほう。バスタオルを被って項垂れているので顔は見えない。でも、いつもの俺様らしい巽さんの雰囲気は……ない。

「どうしてって……聞いてもいいの?」
「奏多を守るため。……いや、少しでも奏多の側に居たかった。だからこんなバカなことを計画した」
「……私の……」
「奏多が入社するのを事前に知った。だが俺自身が奏多の近くに居るわけにもいかない。それで考えた、同じ新入社員しかも女だったら、奏多と同じ部署になれるんじゃないかと」

私を見ずに語る巽さん。初めから知っていた、私が伊礼物産に入社することを。

「このままでは話にすらならない。だから知り合いに頼んで、女言葉の話し方から化粧の仕方、それらしく見える仕草まで、徹底的に教えて貰った。そして出来上がったのが……金森朝陽」
「知り合いに頼んで、そんな簡単に出来るもの?」
「オネェとかニューハーフとか呼ばれる類。手っ取り早く覚えるのに、一番効果的な方法を取ったまで。
向こうが大丈夫と太鼓判を押すまで、数ヵ月かかったな」
「じゃあ、朝陽の名前は?」
「それは……」

巽さんが言いよどむ。
金森朝陽というのは完全な偽名? 私にはそう思えなかったから質問してみたけど、巽さんの口は重い。

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