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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第22章 どちらを選ぶ?
あの後の週明け、多分に巽となにかがあったとは思うけど、僕はエントランスで挨拶する奏多に、モーションをかけることにしてみた。ありきたりな返答しか返ってこなかったが、隣の朝陽の目が怖いのなんの。分からないように僕を睨みつける姿は、朝陽というより巽丸出し。笑いを堪えてエントランスからは離れたが、後になって着替えることすら忘れた巽が、僕の部屋へとやって来たね。
「だから僕は宣戦布告をしたのだけど」
奏多を想い、奏多を愛しているのは僕も巽も同じ。一緒に奏多を見ていた僕たちだからこそ、僕の言い分に巽は言い返すことすら出来ずだった。
流石に『性癖』と言われ、どちらがとは思ったよ。大きすぎるモノで、多少激しく夢中に女性を抱く僕と、女装までやってのけた巽。性癖と言われればお互い様だと僕は思う。朝陽の姿で僕の部屋に来た巽は、それ以上言及せずだったけど、あの時は本当に誰かが入って来て金森朝陽を見られるのは不味い時期だったので、丁重にお帰り願ったのがことの顛末。
そこから先は奏多も知っていること。
三科が奏多を追いかけることが不自然に思い、先回りしていたこと。
そのまま奏多を僕の家に連れて行ったこと。
巽が来る前に奏多を抱いたこと。
望みをかけて、奏多の膣内に生出ししたこと。
後悔はしていない、そして僕と巽が交互に付き合う提案も。もしも奏多が僕のほうに振り向いてくれれば……そう願ったのは確かだよ。