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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第23章 作戦会議IN……
巽さんや聖さんは、親子だから呼ばれても変ではないよ。でも私までなんて、いい予感なんて一つもない。
もし噂を鵜呑みにされていたら? 私はあの会社から追い出されるのだろうか?
「それも踏まえ、聖が夕方俺のマンションに来る。もう少し詳細な話が聞けるとは思うが、放任主義の親父がなにを考えたのか……」
「……悪い予感しかしない」
「良し悪しより、なぜ呼ぶかのほうか……。意図はどこにあるんだろうな」
「巽さん……」
なにかを考えている巽さん。私だって悪い予想しか浮かばないんだから、もっと社長を知っている巽さんのほうが複雑だよね。
「そういやぁ、聖が会社から直で来るだろうから、夕飯用意してやれるか? 無理だったらケイタリングでも頼む」
「それは大丈夫。ここも食材と調味料は豊富にあるから、聖さんの分も作れるよ」
「すまんな、俺じゃ外に買い出しにも行けん」
「怪我人は大人しくしていて。でも聖さんの好み……かぁ」
「なんでも食うぞ?」
「そんなことを言っていた記憶はあるよ」
「だから、奏多の好きな物でいいんじゃないか?」
「私の……うーん」
「今までのでも旨いんだかな俺は」
「巽さんはジャンクフード好きだから、そっちに寄せてるだけだもん」
「嫌いじゃないな。聖が食べるのは見たことがないが」
更に分からなくなりそうじゃない! 私の好きなというか得意料理。自信を持って出せるのはなん品あるかな? 別の意味で爆弾を突きつけられた気分だよ。
そりゃね、夕方までにはしっかり作るけれど。