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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第23章 作戦会議IN……
「待って下さい聖さん、一週間にはまだ少し日にちがあるはずてす。そこでしっかり話しますから、今はまだ……」
「…………。
そうだね、僕が期限をつけた一週間には、後数日時間があったね。僕はそれまで待つよ……それが奏多の意思ならば」
「俺だけ分からんのかよ、たくっ」
「今は巽の問いには答えない、それが奏多の意思のようだからね」
「……すみません」
「全ては社長の前で。そうなってしまうのは心苦しいけど、奏多のためを思えば僕に異論はない」
気づいているのに……。それなのに聖さんは沈黙を容認してくれた。なぜとは問えない、私の我が儘だと分かってもいるから。
「話はこれくらいかな?
それにしても、奏多は料理も得意だったなんて。家でローストビーフは大変じゃないかい?」
「一時間ほどで作ってたぞ?」
「一時間? 普通はそんな短時間では出来ない。どんな技を使ったんだろうね」
「家庭料理だったら普通です聖さん。色々と裏技がありますから」
「教えてやったらどうだ奏多? これで聖は料理好きなんだ」
「…………え?」
「向こうの家に帰れない時は、マンションで料理をするね。男の一人料理だから、比較的大雑把になりがちなのが悩み」
「そうか? 出社前から仕込んでいる時もあるくせに、よく言う」
「美味しい物は食べたいよ巽?」
聖さんが料理好き?
いつもお手伝いさんや、外食ばかりだと……。本当に人の趣味って、はっきり聞かないと分からないよね。
巽さんの機械いじり、聖さんの料理、私にすればどちらも意外なの。