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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第24章 最後の……過ち
え? え? 聖……さん?
「巽を煽りはしたけれど、三科と奏多の現場を見たのは本当に偶然のこと。……巽が……朝陽が付いているはずなのに、なぜあんなことになっているのか、僕でさえ分からなかったからね。とにかく助けないと、という頭が働き、地理的に奏多が逃げるのであれば交番だと先回りをした」
「それであの場所」
「そう。奏多を捕まえたのは、偶然ではなく必然。奏多を車に乗せた後に三科を脅したけど、あまり効果はなかったね、ごめん」
そう、あの時は聖さんに車へと乗せられた後、聖さんは三科さんに近づいて行ったのは覚えてる。まさか脅す理由だったなんて、私はなに一つ知らなかったの。
「聖さんのせいじゃない、私が三科さんの誘いに乗ってしまったから。聖さんのことが噂になり、更に三科さんを煽ってしまったから。だから三科さんは、私を『誰とでも寝る女』だと思い込んで、私を無理やり捕まえようとしたの。そして全てが上手くいかなかったからあんな手に出た、全ては三科さんの性格を甘くみていた私のせいよ」
「脅したのが逆効果だったとは……。それに関しては僕のせいだね、すまない奏多。こんなことになるまでとは、僕も予想出来なかったよ」
「違う! 聖さんのせいじゃないの」
「いや、僕が抑えていれば、こんなことにはならなかったよね」
「そんな……そんな……心を抑えるなんて……出来ない」
「だから今日奏多をここに呼んだ。僕の気持ちを整理するだめに……」
「心の……整理」