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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第24章 最後の……過ち
「私の存在……」
「そう。毎朝エントランスで見るだけでも、巽が奏多を連れて来た時も、少ない時間だったけど僕の家で一緒に過ごした時も、会社の個人スペースでコーヒーを差し出してくれる時も、僕は近くに奏多がいるだけで幸せで安心出来たんだよ」
「それは私、なにもしていないのに……」
「ただ居てくれるのが重要。殺伐とした僕の周りの唯一の安らぎが奏多だった。それはこれからも変わることはないよ」
「聖さん私……なんて返せば……」
「言葉なんて必要ない、触れられなくても、近くに居てくれればそれだけでいい。それが今の僕には一番の力。奏多と巽を守ること、僕にとってそれが最優先だからね」
やっぱり聖さんは優しいよ。周りには辛く当たることがあるかも知れないけど、私と巽さんには唯一無二の存在、それが聖さん。
こんな、巽さんを選んだ私に、居てくれるだけでいいなんて、普通は言えない。それだけ聖さんが愛情深い証拠なのに、聖さんだけが損な役回りをする。……私もっと悲しくなりそう。
「……聖さん」
「ん? 奏多急に……!?」
「私、もう大丈夫だから」
「……奏多……」
思わず聖さんに抱きついて、押し倒してしまっていたの。聖さんのモノはまだ硬く勃起したまま。だからこのまま……いい、聖さん?
「奏多無理はしないで」
「無理はしていないと思う。でもこの体勢は初めてで、上手く出来るかどうかは不安」
「初めて……。いいのかいい? こんな初めてを僕が貰って?」
「うん。私がそうしたいから」