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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第25章 社長の前での決断
「なぁ奏多、一緒に住まないか?」
「……えっ?」
いきなりの爆弾発言に、私は驚きを隠せない。一緒に? 巽さんと?
「もう隠すものもない。そして奏多と一緒に過ごすのが心地いいんだ」
「でも……」
「聖を選ぶんだったら、聖のマンションでもいい。俺も簡単にお邪魔出来る」
「聖さんのマンションはちょっと……。あれは私が居心地悪いよ」
「なんだ奏多もか。俺も初めはあのマンションに住んだが、奏多と同じく居心地悪くてな。それでこのマンションに移ったんだ」
「豪華過ぎるというか、使い道に困るというか……。とにかく聖さんのマンションだけは無理っぽい」
あれ、別世界でしょう。日本家屋は我慢出来たけど、マンションのほうは絶対無理、三日保たない自信だってあるくらい。
「じゃあ俺のマンションはどうだ? 少々広い程度だし部屋も空いている。個人スペースはしっかり確保出来るが……」
「そんな急に言われても……。私もやりたいことがあるし、一人のほうがいいというか、やりたいことが終わるまでは一人で集中したいの」
「奏多のやりたいこと? 初めて聞いたな」
「誰にも言っていないから」
「なにか聞いちゃダメなのか?」
どうしよう? 教えても支障はないんだけど、どちらかといえば聖さんが喜ぶような感じもするし、もう少し黙っていたいのが本音なの。
「本当にもう少しだから、今はスルーして欲しいかな?」
「言いたくないか、それだったら聞かない。だが一緒に住むことは考えてみてくれ」
「分かった」