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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第27章 エピローグ

相変わらずの、昼間少食夜間大量。行くのは勿論あのハンバーガー屋。流石にこう頻繁だと、私だってカロリーを気にするよ。
「で、出来れば違う場所で……」
「あぁ。だが遅くなるぞ?」
「それは普段通りに伊礼課長の部屋に居ますから」
「聖の……な。最近は軽く手伝いもしているみたいだな?」
「ダメ……かな?」
「もとよりそのつもりだから支障はないが、少しは俺のほうも手伝え」
要するに、聖さんばかりを手伝うのが面白くないのよね巽さん。一応会社だから言葉は選んでいるけれど、これが外なら言われまくりだと思う。でもね……。
「それとなく手伝ってはいるのに……」
「たまにな」
企画開発と言っても、自分のデスクを持たない巽さんは、聖さんの部屋に乗り込んで仕事してる。だから私も終業後に手伝う時はあるんだよ? ただ巽さんの出勤が少ないから、たまにになっているだけ。
「今日は終業後に手伝います」
「期待してるぞ?」
「……はい」
こうして朝の台風は過ぎ去って行くんだけど、隣の目が怖い。やっぱり巽さんも噂になり、今や聖さんと同じ扱い。唯一違うのが、婚約者という私が居るということ。
(ちゃんと虫除けも貰ったし)
私の指には巽さんから贈られた、エンゲージリングがあるの。少し大きめのダイヤモンドが輝くリング。その両隣にはピンク色の小さな輝き。
後々になって聞くことになるんだけど、実はこれ中心のダイヤより、両隣のピンク色の石のほうが高価だったって。聞いた時は驚くことになるのよ、これはまだ先の話。

