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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第3章 会社の顔

それからは順調に新人研修スケジュールをこなし、二ヶ月後には周りと遜色ないくらいには成長したよ。
そこそこにスパルタだったけどね。
研修が終了すれば、待ちに待った配置発表。
……だけど、私の配置場所は、予想もしていなかった驚くべきポジションだったの!

その日、会議室に貼られた新人配置一覧。
私は総務課辺りかなと思っていたので気楽に名前を探していれば、予想外の場所に私の名前があった。

『エントランス受付 夏目奏多』

「…………えぇぇぇーー!!!!」

恥も外聞もなく、大声を上げてしまった私。
だって、だって、エントランス受付なんて……会社で言えば、その会社の顔になるんだよ。
そんな重要なポジションに、私が選ばれるなんて間違っていない?

「奏多も私と一緒だよ、良かったね」
「え?
……あ、本当。朝陽もエントランス受付に名前が載ってる」
「うふっ、二人で受付嬢、良いわぁ」
「朝陽は背が高くて美人だから、受付に立つと栄えるよね」
「煽ててもダーメ。奏多だって美人じゃないの」
「私は……普通だよ」

朝陽は、身長が170センチ以上あり、ロングの髪が凄く似合う、いわゆる迫力美人。
対して私は、身長160センチは超えているけれど、肩に付かないくらいの髪に普通の顔立ち。
この差は大きいと思うのは私だけ?

ということは間違っていないんだよね?
だけどエントランスの受付には、ちゃんと受付担当の人が居るのに、私達ってサブ要員なのかな。
……この時はそう思っていた。

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