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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第8章 営業マンは受付嬢が好み
どんなに足掻こうと、三科さんの力が強く逃れることすら出来ない私。
なんとかしなくちゃ。その思いが空回りして、更に逃げる動作を遅くする。
……だけどこのままじゃ。
「んっ……ンーーー!!」
嫌々と首を振りキスを避けようとしても、執拗に三科さんの唇が追いかけて来る。唇を奪われ侵入する舌。お酒の臭いと共に異常に滑った感触が、鳥肌が立つほど薄気味悪く、吐き気まで込み上げるほどの不快感だと体が訴える。
「嫌っっ!!」
「大声を上げていいの? まがりなりにもここは外だ、誰かが聞いて覗きに来たら、恥をかくのはどっちだろうね?」
「そんな脅しっ!」
「事実だろ」
睨みつけても、三科さんの表情は常軌を逸した男性の顔。そして欲にまみれた男の瞳をしてる。……この瞳を私は知っている、短大時代に付き合った彼氏と同じ瞳。発情をした雄の行動。
「随分と余裕があるんだ夏目さん。その容姿なんだから、男なんて沢山居たんだろ? 俺もその一人でいいよ、いわゆるセフレってやつ」
「……ヒッッ!」
馬鹿なことを言わないで……そう返そうとした瞬間、三科さんの舌が喉をペロリと舐めたの!
その気色悪い感覚に、声すら出せなかった。
悪寒と怖さだけが私の体を支配する。心は逃げたくて仕方がないのに、体が私の言うことを聞いてくれない。
(このままじゃ私は三科さんに犯される、それだけは絶対に嫌!!)
同意なき行為は犯罪。
なんとかして三科さんから逃れ、警察に飛び込めば強姦罪が適応される。その隙を与えてくれるのか、それが鍵になりそう。