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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第8章 営業マンは受付嬢が好み
「白くて綺麗な肌、逆に汚したくなる。それとも俺の証と言ったほうがいい?」
「……っ!!」
胸元に吸い上げられたチクッとした痛み、それと共に多分出来るであろう三科さんが付けた情事の痣。……私は三科さんのものじゃないのに!!
「すぐに浮き上がるね、もっと付けたい」
「……ぃゃ……」
「チュッ……チュッ……チュッ……」
何ヵ所も場所を変え続けられる吸引。私の首から胸元は、三科さんが付けた赤い痣だらけだとは思う。
なにも抵抗すら出来ずに、三科さんの好きにされる私の体。心も体も鉛を持たされたように重苦しい、それは私の意思が無い行為だから。
(助けて……)
……誰に?
私を助けてくれる人なんて居ない。この冷たい世の中に、わざわざ助けに飛び込んでくれる人など存在しない、皆関わらないように去ってゆくだけ。
そんなことは社会に出た頃に理解したのに、私は誰にすがるつもりなのだろう?
(私が……一人でどうにかしないと……)
片手が胸を掴み、乱暴に揉みしだかれている間中、痛さに涙を滲ませても考える。……最悪でも、この場から脱出出来る方法を。
そう、行為に夢中になればなるほど、拘束している体は自由になれるのだから、後は私の気力次第。
早くこの気色悪い感覚から解放されたいの。無理矢理襲われている異常な情況なのに、逃げるという考えだけはしっかりと持っている。
おかしいよね、前だったら屈していたと思うのに、今は絶対に屈しないという心が強いなんて。