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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第9章 社長息子は眉目秀麗
「誰でもよかった……ね。
でも、嫌がる女性を追いかけたり、その……無理な行為に走るというのは、世間的にどうかとは思う」
「……あっ」
聖さんの目線は、私の胸元の痣に向いてる。咄嗟に隠そうとしたけれど、着物って中々胸元が隠れないの。
「首に巻く物を用意させたほうがよかった?」
「……その……はい……」
目線が凄く痛く感じて、私は俯いてしまう。
折角、聖さんが美味しい料理やワインを出してくれたのに、話せば話すほど、味すらも分からず食べている私。……落ち込みが更に酷くなりそう。
「手伝いは奥に引っ込んでしまっているから……とりあえずこれを羽織っていなさい」
「え……あの……」
「僕ので悪いけどね」
聖さんが立ち上がり、私の側に来たと思ったら、自分が着ていた羽織を脱ぎ、私の肩にかけてくれた。
そして私の隣で片膝を付く聖さん。
「奏多、君が悪いのではない、あれは不可抗力だった。そう考えないと辛いのは奏多だよ」
「聖……さん?」
「男だからね、男の気持ちは理解できる。なにがなんでも手に入れたい衝動、それは確かにあるが、普通は自制するもの」
「…………」
動機と理由は違うけれど、言っている言葉は巽さんと同じ。兄弟って、こんなところも似ているんだね。
「君が無事で本当によかったと思っている。僕が見つけたのに助けられなかったら後悔していただろうし、巽も僕に怒っただろう」
「……どうして?」
「僕も巽も君が大事なんだ。……ずっと前から」