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喪服奴隷・七菜
第2章 凌辱の葬儀
 工藤家は田舎町ではそれなりの名家としての地位を築いていたが
兄弟の両親は既に他界しており、省吾が葬式の一切を取り仕切った。
工藤家の自宅はおよそ500坪の敷地に150坪の平屋建ての純日本家屋で
通夜、葬儀も自宅で執り行われた。
2間続きの24畳の和室は弔問客で溢れ、七菜は忙しく立ち振る舞っていた。
妹の香織も身内として手伝いに駆り出されてきた。
香織は気落ちしつつも健気に振舞う七菜の身を案じ、率先して動き回っている。
省吾はというと、親戚や取引先に酒を勧めつつも
どっしりと腰を落ち着け、座の中央にいた。

ちょうど七菜が燗をつけた日本酒を運んでくる時を見計らったように 
隣に座ったスーパーの大事な取引先、中嶋水産の社長に話しかける。
「まったく隆には困ったもんだ。せっかくスーパーを任せたというのに
道半ばで勝手に放りつけおって。
まだ子供がいないからよかったものの、七菜さんだって若い身空でたいへんだ」
七菜は聞こえなかったフリをしながら
省吾と中嶋社長の間に座ると、社長にお酌する。
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