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喪服奴隷・七菜
第12章 剃毛の契り
「さぁ七菜、もう立っていいよ。掃除のときはこれを着なさい」
渡されたのは首からかけるタイプのエプロンで、腰のところで後ろに結ぶタイプだ。
もちろん後ろ姿はほぼ裸だが、乳房もVラインも隠せるのでホッとする。
「今日は初日だから、私がついて掃除のアドバイスをしてやろう。
掃除道具は入り口横の小部屋にある。ついてきなさい」
ようやく四つん這いから解放されて、省吾のあとについて行く。
小部屋でポリバケツと雑巾を渡され、さっそく縁側の雑巾がけだ。

「小学校の時に習わなかったのか?雑巾は両手で押えて滑らせるように床を拭く。
昔はダッシュして競い合ったもんだぞ」
雑巾を両手で持って端までかけていく、当然四つん這いにならなければいけない。
お尻を突きだし、秘部も丸見え。エプロンなんて何の役にも立たない。
庭から不意の来客でもあれば、と思うと気が気でない。
いきなりお尻を叩かれた。省吾が手にしているのは50㎝のプラスチック製の定規だ。
「サボるなよー、そんなタラタラしてたらいつまでたっても終わらないぞ」
ちょっとでもスピードが鈍ると、定規が飛んでくる。
硬質プラスチックだから、打たれれば薄っすらと赤くミミズ腫れになる。
縁側を拭き終るころには、七菜のお尻は真っ赤に染めあがっていた。
『はぁ、はぁ』雑巾がけだけで息が上がってしまう。
縁側から、庭を眺めていた省吾がつぶやく。
「けっこう落ち葉があるな。よし、次は庭掃除だ」
というなり、肩で息をしている七菜の手を引っ張る。

物置から手渡されたのは、竹箒と塵取りである。
「特に入り口の門から玄関までは人の通り道だから
落ち葉ひとつないように、しっかり掃除をしなさい。
私は書斎で作業をしているからな。サボるんじゃないぞ」
けっこう人使いが荒いな、と七菜は早くもため息をつく。
それよりこの格好、裸エプロン1枚でしかない。
真正面から見れば、エプロンドレスに見えなくもないが、露出部分が多すぎる。
ましてやお尻は丸見え、入口に対して後ろ向きでの掃除などできない。
玄関から入り口に向かって掃除をしていくことにする。
中ほどまで進んだところで、門に人影が見える。
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