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喪服奴隷・七菜
第1章 1周忌
お寺の入り口で中に声をかけると、住職の奥さまが応対に出た。
『お暑い中ようこそお越しなされた ささどうぞ』と手招きする。
寺の庭が一望できる開け放たれた控の間に二人を通すと
冷たい麦茶を机の上において
『住職はもう少しで準備が整いますから、こちらでお待ちください』
そう声をかけると出ていった。
省吾は襖が締まるや否や、七菜の手を引っ張って背中から抱きかかえる。
『なにをなさるんですか?ここはお寺ですよ』と、省吾を押しのけようとする。
しかし頑強な省吾の身体はびくとも動かない。
それどころか片腕で七菜の胸下を押さえつけ、両腕を封じておいてから
もう片方の腕で背中から着物の裾を割り開くと、股間に手を伸ばしていく。
いきなりの行動に七菜は焦るばかりで、身体が動かない。

しかも開け放たれた障子は遮るものがなく
庭から誰かが通れば間違いなく見咎められてしまうだろう。
右往左往している間に、省吾の指は確実に蜜壺を捉え、侵入していく。
『ここではだめです。もし人に見られたらどうするんですか?』
その言い方は、人に見つからなければ、されてもいいように聞こえる。
七菜もそのことに気がついたようで、慌てて省吾に何かを告げようとするが
省吾のほうがすばやくその意図をくみ取って
「人に見られなければいいんだな?」と耳元で囁く。
『そうではありません』と反論してみたものの
七菜は強く拒むことができないでいる。
女としての身体が、省吾には逆らえなくなってきているのだ。

省吾は肩を抱きかかえるようにして部屋の隅に誘い込む。
そして斜め後ろに高さ50㎝ほどの屏風を置くと、七菜の前に座り込んだ。
「お前が言うように、見られないような細工をしてやったぞ。
これで満足だな。さぁ向こうを向いて、手を後ろに回すんだ」
省吾は手元のバックを引き寄せると、中から縄の束を取り出す。
七菜は背を向けて壁に向かって座り込むが
その背中は拒否する姿勢を崩していない。
手を後ろに回すこということ「自ら縛ってください」に他ならない。
七菜にとって、このような場所での拘束は耐えられないことだった。
「まだまだ躾が足りないようだな。
俺に逆らったら、妹はどうなるかわかってるのか」
七菜の背中がビクッと震える。
『香織には手を出さないで。言うことを聞きますから』
慌てて袖をまくると、サッと後ろ手に腕を組んだ。
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