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喪服奴隷・七菜
第6章 初の接待
「中嶋社長、中途半端はよくないのでは? 完全に脱がしちゃいましょう」
「そうだな。事業も一緒だ。
やりはじめたらとことん最後まで突き進むしかないわな」
というと、袖のボタンも外して肩口からブラウスを剥ぎ取る。
宴席に不釣り合いな、素肌に縄を纏わせた姿は異常な光景であり
見るものを興奮させる。
『あぁ 恥ずかしいですわ』七菜はうっすら涙をたたえながら訴える。
中嶋はスカート1枚になってしまった七菜を抱きかかえるようにしながら
自分の膝の上にのせ、盃をとらせる。
「ほれ、酔ってしまえば恥ずかしさも薄まるというもの。1杯やらんか」
銚子を手に取ると、七菜の盃になみなみと注ぎ込む。

七菜は隆と夕食を共にするとき
晩酌に付き合ってコップ半分ほどのビールを嗜む。
それもチビチビと時間をかけてゆっくり飲むのだ。
それでも顔が真っ赤に染まり、ほろ酔い気分になる。
日本酒やウィスキーなどの強いお酒はまったくの下戸である。
両手で盃を持って、ゆらゆらと揺れる日本酒を見つめているが
口許に運べないでいる。

「おい、中嶋社長が注いでくれた酒が飲めんのか」
省吾がイラついた様子で口を挟む。
えぇい、ままよ。覚悟を決めると一気に口の中に流し込んだ。
咽喉がざらついて、胃の腑がカァーっと熱くなる。
顔が火照り、少し頭がぼぅっとしてくる。
「さすが七菜さん。いい飲みっぷりだ。ささもう1杯」
中嶋は空になった七菜の盃にまた、なみなみと注ぐ。
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