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私を抱いて…離さないで
第2章 人と金と…
「……まさか。俺が酔った果穂に、無理矢理手を出したとか、思ってる?」
「……」
「そうなんだ。……じゃあ、覚えてる筈ないか。
……いつもガードの硬い果穂が、俺に絡みついて甘えてきたって事」
「───え」
持っていたスプーンを落としそうになる。
私が、甘えて……?
俄に信じられなかったけど、記憶が曖昧である以上強く否定はできない。
思い返せば、あの焼き鳥屋で感情が込み上がってしまったのは……確かだから。
「……」
「……ごめん、キツい言い方して」
先輩の表情が、いつもの爽やかなものに変わる。
「でも、全てを無かった事にはして欲しくないんだ。
半端な気持ちでした訳じゃないし……この先もっと、果穂とは深い仲になりたいと思ってるから」
「……」
「そうなんだ。……じゃあ、覚えてる筈ないか。
……いつもガードの硬い果穂が、俺に絡みついて甘えてきたって事」
「───え」
持っていたスプーンを落としそうになる。
私が、甘えて……?
俄に信じられなかったけど、記憶が曖昧である以上強く否定はできない。
思い返せば、あの焼き鳥屋で感情が込み上がってしまったのは……確かだから。
「……」
「……ごめん、キツい言い方して」
先輩の表情が、いつもの爽やかなものに変わる。
「でも、全てを無かった事にはして欲しくないんだ。
半端な気持ちでした訳じゃないし……この先もっと、果穂とは深い仲になりたいと思ってるから」