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私を抱いて…離さないで
第2章 人と金と…
* * *
「……おはよう、果穂」
昼休憩。
女の子を侍らせていた安藤先輩に、カフェテラスですれ違い様声を掛けられた。
「……!」
案の定。取り巻きの綺麗な女の子達が、一斉に私を見る。
「この前休んだ講義だけど。出席した後輩がノートコピらせてくれたから。後で、取りに来て!」
「……」
向けられた視線が、みるみる鋭く尖っていく。
こういうのが、堪らなく嫌。
私は、先輩を好きでも何でもないのに。勝手に嫌悪感を抱かれて、勝手に巻き込まれてる。
それ以上に、どうして先輩がここまで構うのか。その真意もよく解らない。
まさかとは思うけど。私が簡単に靡かなかったから、狩猟本能が働いて……って。……そんな訳ないよね。
適当なテーブルを見つけ、自販機で買ったばかりの紅茶を飲む。
自然と出る、細い溜め息。携帯を取り出し、何気なく出会い系サイトを開く。
「……」
プロフィールの顔写真は二の次に、提示された金額のみをチェックする。
「……おはよう、果穂」
昼休憩。
女の子を侍らせていた安藤先輩に、カフェテラスですれ違い様声を掛けられた。
「……!」
案の定。取り巻きの綺麗な女の子達が、一斉に私を見る。
「この前休んだ講義だけど。出席した後輩がノートコピらせてくれたから。後で、取りに来て!」
「……」
向けられた視線が、みるみる鋭く尖っていく。
こういうのが、堪らなく嫌。
私は、先輩を好きでも何でもないのに。勝手に嫌悪感を抱かれて、勝手に巻き込まれてる。
それ以上に、どうして先輩がここまで構うのか。その真意もよく解らない。
まさかとは思うけど。私が簡単に靡かなかったから、狩猟本能が働いて……って。……そんな訳ないよね。
適当なテーブルを見つけ、自販機で買ったばかりの紅茶を飲む。
自然と出る、細い溜め息。携帯を取り出し、何気なく出会い系サイトを開く。
「……」
プロフィールの顔写真は二の次に、提示された金額のみをチェックする。