この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
私を抱いて…離さないで
第3章 パパ


久し振りに足を踏み入れた、夜の繁華街。相変わらず空気は澱み、見上げる夜空に星は見えない。
まるで昼のように明るい街並。煌々と輝く電飾が賑わいを見せ、次第に妖しい活気に溢れる。
こんな場所に、一体何の魅力があるというんだろう。一体何を求めて、人々は集まってくるんだろう。
点滅する信号。スクランブル交差点を、足早に渡る。何の危機感もなく、真っ直ぐ此方に向かって来る人々。その隙間を止まらずに駆け抜ける。以前より、人の間を縫って歩くのが上手くなった気がする。
プップー!
人の多さに気圧され、肩身の狭い車がそれでもクラクションを鳴らし、歩行者に威嚇をする。

「……」

駆ける足が速くなる。足取りも、何だか軽い。
何もかも、上手くいきそうな気がする──向こう岸に辿り着くまでの間、そんな淡い期待を胸に抱く。



何処か浮いたような、地味めの服。ノーブランドのバック。だけど、その中には現金30万円。
見た目は全然。だけど、もう細客じゃない。
このお金を使えば、今日からは……

煌びやかな看板、ホストクラブ名の『雅-Miyabi-』を掲げるビルのエレベーターに飛び乗ると、逸る気持ちを抑え、ドアが開くのを待った。

/252ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ