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私を抱いて…離さないで
第3章 パパ
「……ねぇ、美紀子ちゃん」
混沌とした空気を、静かに切り裂く声。
「言いにくいんだけどさ……あまり友達を悪く言わない方がいいよ」
ずっと押し黙っていた美麗が、真っ直ぐ大山を見つめる。
その瞳は、真剣そのもので。
「……え、でもぉ……これは愛情入ってるイジリだからぁ」
「俺には、全然そう聞こえないよ」
美麗の、優しくも芯の通った声。
その雰囲気に、大山から笑顔が消える。
「……」
もしかして、祐輔くん……
私を庇って、くれた……?