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私を抱いて…離さないで
第3章 パパ
「……そろそろ、動くよ」
「はい……」

ゆっくりと、先生が動く。
優しく打ち付けられる度に、張り詰めていたモノが、私のナカを擦って……

「………せん、せ……」

いつもの行為──なのに、なんか……ヘン……
ヘン……!

「こわ……い……」

内側から、壊れる……
……溶けて、消えちゃう……
怖い……怖い……! 私が、私じゃなくなっちゃいそうで。
意思とは裏腹にナカがきゅうと締まり、背筋に沿って快感が走り抜け──手のひらや指先から、意識が剥がれ落ちていく。

「………大丈夫だ」

それに抗おうと強く手を握り締めた私に、先生が耳元で囁く。
熱く掛かる吐息。ゾクゾクッと身体が震える。

「怖がらないで……もっと感じて……」
「……!」

竦めた首元に先生が顔を埋め、浮き出た鎖骨をも巻き込んで何度も舌で濡らし、何度も柔く食む。
その度に鳴り響く、厭らしい水音。


ピチャ、ヌチュッ……

『………ああ、凄ぇ……』
『なぁ、果穂もカンジてるんだろ……?』


突然脳裏を過る、忌まわしい過去。
その瞬間、触れられた所が全て、あの時の記憶にすり替わっていく。

「──!」

ここにいるのは先生なのに。
先生なのに……こわい……

指先が、小刻みに震える。
全身が総毛立ち、氷を押し当てられたように感覚が麻痺し、全身がブルブルと震える。

だめ……ダメ……
……こわい……やだ……
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