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私を抱いて…離さないで
第3章 パパ
「ゃ……っ、!」


先生の肩を掴み、無い力を振り絞って押し退ける。
驚いた先生が顔を上げ、間近で私の顔を覗き込む。

「………果穂?」

涙でぼやける視界。
滲んだその向こうに、切れ長のつり目が見える。

「……」

まだ……震えが止まらない。
どうしよう……

「ごめん……」

先生の指が、溢れた私の涙をそっと拭う。
劣情の消えた瞳。スッと逸らされ上体を起こすと、私のナカから先生が離れていく。

「……」

それに寂しさを感じながらも、残された身体を横にし、小さく丸めて踞った。

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