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私を抱いて…離さないで
第3章 パパ

あれは──私が11才、小学5年の頃。
施設でも学校でも、同い年の女の子の殆どが初潮を迎え、二つの胸も膨らみ、身体のラインや興味が大人へと一歩進んでキラキラと輝いている中……相変わらず私は、クラスに馴染めなかった。
祐輔くんが直してくれた、家族写真。ツギハギだらけのそれが、忽然と消えた。
私にとって、それは大切なもので。あの時助けてくれた、祐輔くんの思いまで一緒に失ったような気がして。学校の至る所を手当たり次第探したけど……全然見つからなかった。
その帰り道。
『……おい、お前!』
誰かが私に声を掛ける。振り返って見れば、それは同じ施設の先輩で。最近、部活か何かで足を怪我したらしく、松葉杖をついていた。
『お前が探してんの、コレ?』
施設でも学校でも、同い年の女の子の殆どが初潮を迎え、二つの胸も膨らみ、身体のラインや興味が大人へと一歩進んでキラキラと輝いている中……相変わらず私は、クラスに馴染めなかった。
祐輔くんが直してくれた、家族写真。ツギハギだらけのそれが、忽然と消えた。
私にとって、それは大切なもので。あの時助けてくれた、祐輔くんの思いまで一緒に失ったような気がして。学校の至る所を手当たり次第探したけど……全然見つからなかった。
その帰り道。
『……おい、お前!』
誰かが私に声を掛ける。振り返って見れば、それは同じ施設の先輩で。最近、部活か何かで足を怪我したらしく、松葉杖をついていた。
『お前が探してんの、コレ?』

