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私を抱いて…離さないで
第3章 パパ
ギャハハ……!
何処かの会社の集まりだろうか。オフィスカジュアルなスタイルの男女十数名が、挨拶を終え一気飲みを披露する男性に拍手を送りながら燥いでいた。
「……」
ああいう集まりは、苦手。
メニュー表に視線を戻そうとして、ふと、場の雰囲気が変わった事に気付く。
先程の男性が座り、拍手で迎えられたのは、眼鏡を掛けた大人しめの女性。申し訳無さそうに立ち上がると、恥ずかしそうに肩を丸めて俯く。
「……」
しん、と静まる空間。
それまで盛り上がっていた空気が、スッと冷めていく。