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私を抱いて…離さないで
第1章 初恋の人
「……初めてなのに、イヤラシイね。
お汁がいっぱい出てきて、もうこんなにびちょびちょだよ……」
「……」
熱くて荒い鼻息が、縮れ毛を擽る。
……あぁ、下品なトーンでイヤラシイ言葉を吐いてくれて助かる。
こういうの聞いて、感じちゃう人いるんだろうか。少なくとも私は、引く。
それなりに、本能で熱くなった身体が一気に冷める。
「そろそろ、いいかな」
独り言のように呟いた中年の男が、口元をニタつかせたまま顔を上げる。
最悪な事に、手を付いてこちらまで上がり、顔を寄せてくる。
……臭っ、
自分のアノ臭いに、嫌悪感が募る。
臭いをぷんぷんとさせた口でキスをしようとするのを、顔を逸らして阻止する。
「……ああ、もしかして。
キスは好きな人の為に取って置きたい……?」
「……」
何も答えずにいると、勝手にそう解釈したのだろう。
初な反応だと勝手に喜んでいる。
……いずれにせよ、しなくていいならしたくはない。
中年の、恐らく50歳に近いような皮膚の弛みと深い皺。脂ぎった顔と手。べたっと張り付いた薄い頭髪。加えて、加齢臭。
魅力の欠片も無い身体が、私の上にのし掛かる。
それなりに勃ち上がった男の肉茎が、もう待てないと涎を垂らす。膝下に腕を通され片足を持ち上げられれば、少しだけ焦った男の分身が、私の内腿を粘膜で汚す。