この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
私を抱いて…離さないで
第1章 初恋の人

「ごめんね。俺ばっかり話しちゃって。……俺さ、こう見えても人見知りで、ヘルプ中も聞き役ばっかりなんだけどさ。
果穂ちゃんの前だと、……不思議と話せるっていうか……」

──ドクンッ
それって……私、だけ……?
″特別″って事……?

「……嬉しい」
「え……、ホントに?」

答える代わりに、口端を少しだけ持ち上げて、笑って見せる。
そんな私に目を見開いた美麗が、直ぐに目を細めた。
太陽のような、温かい微笑み。


「……良かった。今日は笑ってくれて」
「──!」

その笑顔が素敵で……見惚れてしまう。


……好き。
祐輔くんが、好き。


チン、…

無情にも、エレベーターが到着してしまう。
開かれたドア。閉まらないよう片手で押さえ、もう片方の手を私に差し伸べる。

「……っ、」

触れ合う手。指先。
温かな、温もり。
緊張とトキメキが同時に襲い、ふわふわとした気分──

もっと、繋いでいたい。
もっと……傍に……


「それじゃあ、気をつけてね」
「……あ、」

小さな箱に入った私に、祐輔くんが笑顔で手を振る。
その瞬間、ドアが閉まってしまう。

「……」

しん、と静まり返る空間。
解ける……魔法。

……でも、この温もりだけは、まだ消えない。


さっきまで繋いでいた手のひらを広げ、そっと見下ろした。

/252ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ