この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
私を抱いて…離さないで
第1章 初恋の人

* * *
次の講義が始まるまで、私は図書館でレポート作成をしていた。
一旦アパートに帰ろうかとも思ったけど、そこまで近い訳ではなく。移動だけで大半の時間を潰す位なら、静かなこの場所で提出期限の迫るそれに没頭していた方がまだマシかな、と。
広い館内には、県立図書館にも劣らないおびただしい量の本がある。
真面目なものから、そうじゃないものまで。本当に何でもあり。
窓際にある備え付けのテーブルと椅子。ボックスシートタイプになっていて、他人の目が気にならずに集中できるのもいい。
ここに集まる人達は、真面目に読書をするとは限らない。スマホを弄っている人もいるし、中には本格的に眠ってしまっている人もいる。
それでも。他の場所に比べて……というより、常識的な範囲内の雑音のみで、落ち着ける。
祐輔くんと最後に会ってから、気付けば一週間が経っていた。
シフトの詰まったバイトと大学との往復生活で、いつもと同じ、変わり映えしない日常。何でもない日々。
また、逢いたいな……
「……で、その美咲だけどさぁ」
ペンを走らせていると、私と背中合わせに座っていた男子の声が聞こえた。
次の講義が始まるまで、私は図書館でレポート作成をしていた。
一旦アパートに帰ろうかとも思ったけど、そこまで近い訳ではなく。移動だけで大半の時間を潰す位なら、静かなこの場所で提出期限の迫るそれに没頭していた方がまだマシかな、と。
広い館内には、県立図書館にも劣らないおびただしい量の本がある。
真面目なものから、そうじゃないものまで。本当に何でもあり。
窓際にある備え付けのテーブルと椅子。ボックスシートタイプになっていて、他人の目が気にならずに集中できるのもいい。
ここに集まる人達は、真面目に読書をするとは限らない。スマホを弄っている人もいるし、中には本格的に眠ってしまっている人もいる。
それでも。他の場所に比べて……というより、常識的な範囲内の雑音のみで、落ち着ける。
祐輔くんと最後に会ってから、気付けば一週間が経っていた。
シフトの詰まったバイトと大学との往復生活で、いつもと同じ、変わり映えしない日常。何でもない日々。
また、逢いたいな……
「……で、その美咲だけどさぁ」
ペンを走らせていると、私と背中合わせに座っていた男子の声が聞こえた。

