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私を抱いて…離さないで
第1章 初恋の人

雑音に紛れる位のトーン。
電話をしているのだろうか。それに答える相手の声は聞こえない。
「最近妙にエロくねぇ……?」
「……」
ノートに筆が引っ掛かる。
男子の話す会話って、本当に下らない。
女をそんな厭らしい目で見て、品定めして……汚い。
勝手に耳に入ってくる声を無視し、気を取り直してレポートに集中しようとした時だった。
「………えぇ!? お前、美咲とヤったのかよ!」
余程驚いたんだろう。さっきよりも大きな声。近くにいた人達が通り過ぎ様、チラチラと冷ややかな視線を送る。
「……あー、そっか。……うわマジかぁー。
やっぱ男知ると、女って変わるんだな……」
「──!」
その言葉に、ビクッと肩が震えた。
会話からして推測されたのは、美咲と呼ばれた彼女は……処女だった。
しかも、それまでは女の色気もない程の存在。
処女を売った日──私はそのまま祐輔くんに会いに行った。
男──というか、相手はアプリで知り合った、処女専のおじさんだけれど……
それでも一度経験してしまったら、変わってしまうんだろうか。
そう見えてしまうものなんだろうか。
「………」
……祐輔くんの瞳に、私はどう映ったんだろう……
ブブブ……
突然、テーブルの端に置かれたスマホが震えた。
電話をしているのだろうか。それに答える相手の声は聞こえない。
「最近妙にエロくねぇ……?」
「……」
ノートに筆が引っ掛かる。
男子の話す会話って、本当に下らない。
女をそんな厭らしい目で見て、品定めして……汚い。
勝手に耳に入ってくる声を無視し、気を取り直してレポートに集中しようとした時だった。
「………えぇ!? お前、美咲とヤったのかよ!」
余程驚いたんだろう。さっきよりも大きな声。近くにいた人達が通り過ぎ様、チラチラと冷ややかな視線を送る。
「……あー、そっか。……うわマジかぁー。
やっぱ男知ると、女って変わるんだな……」
「──!」
その言葉に、ビクッと肩が震えた。
会話からして推測されたのは、美咲と呼ばれた彼女は……処女だった。
しかも、それまでは女の色気もない程の存在。
処女を売った日──私はそのまま祐輔くんに会いに行った。
男──というか、相手はアプリで知り合った、処女専のおじさんだけれど……
それでも一度経験してしまったら、変わってしまうんだろうか。
そう見えてしまうものなんだろうか。
「………」
……祐輔くんの瞳に、私はどう映ったんだろう……
ブブブ……
突然、テーブルの端に置かれたスマホが震えた。

