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私を抱いて…離さないで
第1章 初恋の人

「……あの……メッセでお伝えした通り、胸だけは、止めてください」
「解ってるよ。その代わり、ナマでしてもいいんだよね?」
「……、はい」

ナマがいいって訳じゃない。
なのに、口元を緩ませた男が厭らしい顔つきで、私を上から下から舐め回すように見た。

男が先にシャワーを浴び、後から私が浴びる。
しっとりと濡れた髪をそのままにバスローブ姿で戻れば、腰にタオルを巻き付けベッド端に座っていた男が私に気付いて立ち上がる。

「………初めて、じゃないよね?」

背後に回った男に、二の腕を摑まれる。と、そのままベッド脇にある鏡の前まで誘導された。
初めてじゃない、って……どっちの意味だろう……
援交か。それとも、セックス自体、か………


「……大人しい顔して、随分と大胆な子なんだね」

左の耳裏に掛かる、熱い吐息。
ゾクッとして顔を背ければ、剥き出しになった首筋に、熱くて柔らかいものが当てられ……ヂュっ、と強く吸い上げられる。

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