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私を抱いて…離さないで
第1章 初恋の人
厭らしく弄る手。
鎖骨の線に沿って指先を走らせ、その下にある二つの膨らみの根元、ギリギリラインを攻める。
「キスはダメって聞いた事はあるけど……おっぱいはダメ、なんて──」
そう囁きながら、既に床に落ちた腰タオルを蹴ってどかせば、身体を強く密着させ、硬く勃ち上がった下半身を押し当ててくる。
時折耳に付く、余裕のありそうな男の荒い鼻息。
「──コンプレックスでもあるのかな……?」
「……」
「見た所、Gカップはありそうな、大きくて魅力的なおっぱいをしてるのに……勿体ない」
鏡越しと上からと、執拗に視線で胸の膨らみを舐め回し、それに執着し始める。
「こんなに柔らかそうで、美味しそうなのに……」
「……止めて、ください」
静かに言葉だけで抵抗すれば、悪ふざけが過ぎたとばかりに、ニヤリと口元を歪ませる。
その取り繕った笑顔が……気持ち悪い。
想定外に付けられてしまった、キスマーク。
左首筋の根元にクッキリと残るそれは、ちゃんと服で隠れるんだろうかと……ぼんやり頭の中で考える。