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私を抱いて…離さないで
第1章 初恋の人
口の片端を持ち上げ、男が乱暴に私のバスローブの前を左右に開いた。
露わになった、二つの膨らみ。
そのピンク色の頂に、いきなり貪りつく。

「……っやめ、……」
「お、いいねぇ。……こういうプレイも好きだよ」

嫌悪で身体中に悪寒が走る。
舐められ、吸われ、両手で揉みしだかれ……
男の唾液で濡れそぼつそこが、気持ち悪い。
……やだ……
止めて……イヤ……
蘇る、遠い記憶。
ただただ気持ち悪いのを、必死で堪えていた──14歳の、私……

「………あーあ。余計、声出なくなっちゃったか。
まぁいいや。怯えてる娘(こ)を犯すのって、強姦ぽくて面白いし」
「……」

片手で私の顎を持ち上げ、剥き出された喉元に顔を埋めてくる。
チュ、チュ、……と何度もリップ音がし、男の熱い舌が這わされる。
そうされながら、胸の膨らみを男のもう片方の手で包み込まれ、下から上へとゆっくり大きく揉みしだかれる。

「……」

嫌だ。……怖い。
やだ……止めて……
止めて、許して……やめて……

目の前にいるのは、見知らぬ男なのに。
恐怖の影だけは、あの時と同じで。
心と体を、切り離さなくちゃ……早く、早く……
……壊れる。壊される。心が。

ズッズッズッ……

酷く冷めた目が、静かに見下ろされる。
こんな援交なんて、望んでない。
止まらない、震え。
痺れる指先。
男の奥に見える天井が揺れ、涙の膜でぐにゃりと歪む。


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