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兄の帰還 壁越しに聞こえる妻の嬌声
第1章 兄の帰還
しかし、僕がいいと言っても、琴美は許してくれないだろう。何をバカなことを考えているの、と叱られるに違いない。そこで僕と兄は話し合って、ちょっとした計画を立てた。
今度の週末、父と母は泊りがけで温泉に行くことになっている。そこで兄にも、古い友人に飲みに誘われたと言って外出してもらい、僕と琴美、二人だけが家に残るようにするというものだ。
「夕飯のあと、風呂から出たところで僕が琴美を誘うから、兄さんは、その頃を見計らって戻ってきて。寝室のドアを少し開けておくよ」
そんな小学生並みの幼稚な計画だったが、なぜか僕の心臓はドキドキした。
「わかった。でも颯太、本当にそんなことしていいのか。もし琴美が知ったら……」
「大丈夫だよ。うまくやるから」
僕は兄に笑って見せた。
今度の週末、父と母は泊りがけで温泉に行くことになっている。そこで兄にも、古い友人に飲みに誘われたと言って外出してもらい、僕と琴美、二人だけが家に残るようにするというものだ。
「夕飯のあと、風呂から出たところで僕が琴美を誘うから、兄さんは、その頃を見計らって戻ってきて。寝室のドアを少し開けておくよ」
そんな小学生並みの幼稚な計画だったが、なぜか僕の心臓はドキドキした。
「わかった。でも颯太、本当にそんなことしていいのか。もし琴美が知ったら……」
「大丈夫だよ。うまくやるから」
僕は兄に笑って見せた。