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BL短篇集
第2章 Coffee break2
心臓がドキドキと高鳴る。この音で計画がバレてしまわないか、そう思うと余計にドキドキした。

『間もなく●●~●●~』

車内にアナウンスが響く。

そろそろ、だ。

俺はじっと前を見据える。

電車がホームへ滑り込み、減速していく。

俺は目を閉じ、深く深呼吸した。


キィイー

電車は感高い不快な金属音を鳴らしながら停車する。

扉が開く寸前、俺は臀部にある手を思い切り掴んだ。相手の手が一瞬ビクリと震えた気がしたが構わずホームへと引っ張った。

乗り込む人波を掻き分け、進む。相手は抵抗しなかった。観念したのだろうか。後ろで電車の扉が閉まるベルが鳴る。それを合図に俺は振り返った。



「え…!?」

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