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第5章 倒錯する夏

「は、う…タクミ…」
限界が近い俺はタクミの頭にしがみついたまま、名前を呼ぶ。すると額から汗を滴らせたタクミが俺から唇を離して、こちらを見上げて笑った。

「シュウの、甘い」

甘いわけない。そう思ったけど、言えなかった。何故なら、タクミがまた口の中に入れてジュプジュプと音を立てながら、俺自身を思い切り吸い上げたから、俺はそんなこと言う余裕もなく、呆気なくタクミの口内に熱を吐き出してしまったのだ。

「…次はシュウの番」

ゴクリ、と喉を鳴らして、俺の熱を飲み込んだタクミは、力の抜けた俺の上半身をベッドに横たわらせると、剥き出しの尻に指を滑らせる。

「ンンッ」

力の抜けた身体はすんなりとタクミの指を受け入れてしまう。

「ア、やだ…」

グニグニと肉壁を広げるように動くタクミの指から逃げるように腰を浮かすが、タクミは俺の身体を押さえて、指を抜くどころか数を増やしてバラバラに動かしてきた。

「アッ！？ンンッ！！」

ビクビクと震えた俺を見てタクミは確認するようにソコを何度も擦る。

「ヒッ、ヤッ、アァッ！！タクミッ！ダメッ！ンァッ！！」

初めての感覚に逃げたいのに逃げられない俺。そんな俺にタクミは追い討ちを掛けるように

「ここ、いい？すごいよ。シュウのチ●ポまた勃ってる」

と掌で優しく握られ、下から上に擦られる。

「ヒァッ！！」

「次はシュウの番だよ？」

もう一度そう言うと、指を引き抜き、熱く濡れた何かが充てがわれ、ゆっくりと俺の中に入ってきた。

「あ、あぁ、」

「シュウの中、すごい熱い。…溶けそう」

タクミの声が聞こえた気がした。だけど、すぐに激しく突かれて、肉のぶつかる音と、俺の喘ぎ声ばっかりで、暑さに浮かされた俺の頭は後のことをよく覚えていない。