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彼の世界は官能で出来ている。
第8章 彼らの原動力とは?!
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麗子は深呼吸すると、広間に集められた一同の中にいた一人のバックパッカー、安藤 一茶(アンドウ イッサ)を指差した!
「犯人は、一茶くん貴方です!」
広間に集められた皆は、驚きの表情と共に…安藤から距離を取る!
「え――――…ちょっと…ちょっと…何を言っているんですか?」
「そ、そうよ――――この人は、たまたまここの村に寄っただけで!ここの村に来るのは初めてで“髪長の乙女”の言い伝えは知らないはず!」
麗子は動揺する一同を見て…鞄から
最初の犯行に使われた凶器を取り出した!
「なっ!それは――――?」
「ええ、犯人が被害者の首締めた…髪の毛です。そして――――これが、最初の被害者の首に絡まっていた見立て殺人を演出した――――髪の毛です!」
今回の事件は、長い髪にまつわる言い伝えのあるこの村になぞらえ…殺人が起きていた。
その証拠に…命を奪われた三人は…自慢の髪を切られ自らの髪で首を絞め殺されていたのだ!
そして麗子は、その一連の犯人をたまたまここを通りかかったバックパッカーの青年、一茶だと言うのだ!
「僕は、殺された三人の人達と初めて会ったんです!殺す動機なんかありません!行き当たりバッタリの旅をしているだけですよ!?」
一茶は驚きと疑いの目を一身に浴びながら無実を訴える!
「じゃぁ――――…どうしてこの髪の毛が…君とDNAが一緒なの?」
「――――知らない…知らない…」
「僕は――――生まれてこの方そんなに長く髪を伸ばしたことなんかない!」
「じゃぁ――――…君の双子のお姉さんは…どうだったの?伸ばしていたんじゃない?」
“姉”と言うワードに一茶の顔が強ばった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
――――双子オチ!?バックパッカーって!