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彼の世界は官能で出来ている。
第8章 彼らの原動力とは?!
私は最後のオチまですべて読み…最後のサブレを口に入れた。
「ど――――…どう?人、殺したくなった?」
「なるか!――――怖いわ、何?その感想の聞き方!」
読み終わり、間髪いれずに嘉良くんが聞いてきたのは…「人、殺したくなった?」だった!
瑛斗の「濡れた?」と、聞かれのも困るが、嘉良くんの「人、殺したくなった?」も、大問題である!
「――――え…逆に…命…守りたくなる」
「えええ――――…あれ?一茶の最後の叫びとか…最初の方に戻ると…殺したくなるよなぁ…って、ならない?ならないかぁ…」
「いや、安易と言うか――――…どっかで見たことあるオチというか…トリックも無理矢理だし……
最後の最後に双子バレは…ベタ過ぎると言うか…鉄板というか…うまく逃げたと言うか…」
確かに上手に書かれていたが、何処かで見た事がある…聞いたことのある推理小説だった。
「それに――――アクションとか無いんだ…エロも…嘉良くんってそっちが得意じゃないの?
一応…期待の新人ラノベ作家な訳だし…」
すると、シュン――――…と、肩を落とした嘉良くんがすでに冷めてしまった珈琲を飲みながら…ため息をついた。