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彼の世界は官能で出来ている。
第9章 好きとか嫌いとか


「し、しらないよ?最近…連絡もないし――――…忙しいんじゃない?」



「ま~ねぇ…末広先生は若手の中でも群を抜いて売れっ子たからなぁ…しかも、あのルックスだろ?

雑誌にテレビ…今じゃネットの世界でも先生は引っ張りだこらしいよ?」



嘉良くんに言われて、瑛斗が凄い作家だと再確認させられる…


言われないと…私のなかで彼は、ヤバい変態イケメン…の認識だ!



「へ、へぇ~…なら、なおさら私の所なんか来るわけないじゃない?ただの知り合いの知り合い…なんだから…」



――――そう、私は“知り合いの知り合い”レベルの人間だ…


彼が私に原稿を見せていたのはただの気まぐれ…

だがら――――…


ここ数日…連絡がないくらい…



当たり前の事…



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