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彼の世界は官能で出来ている。
第9章 好きとか嫌いとか
「あれ、でも――――大学の時彼氏いなかった?」
あ~…と、思い返し…あまりにも後味の悪い別れかたをした彼氏にテンションが下がる。
「あ~…いましたね」
陰った表情を見抜かれたのか、嘉良くんは心配そうに私の顔を覗き混む。
「ハハハ…私――――男運ないみたいで…卒業してすぐに別れたよ」
少し眉を歪ませた嘉良くんが…繋いでいた私の手をキュッと強く握った。
「――――?」
「次は――――そんな事…ないよ」
「///う、うん――――だと…いいな…」
そんな…人が現れてくれたら…本当にいい…
そう思い…私は嘉良くんの横顔を見つめた。